『世界を救うのはもうやめた』
アトリエシリーズの原点が復活!
「アトリエ」シリーズ25周年記念作品『マリーのアトリエ Remake ~ザールブルグの錬金術士~』をレビューしました
オリジナル版『マリーのアトリエ』既プレイヤーです
そこの観点も入りますのでそれも考慮してください
良かった点
オリジナルに忠実なリメイク
リメイク作品には原作へのリスペクトの無い原型崩壊しているものもあるがそこは安心して良い
ストーリーはもちろんゲーム性もオリジナル版に忠実だ
その中でも特に変わらないからこその魅力をいくつか挙げる
シンプルな錬金術と依頼サイクル
材料を集めて作りたいものを指定して作る、とてもシンプルなものとなっている
色々なものを作るためには「レシピ」が必要となってくるのだが結構お高い値段で売っている
そこでお金を稼ぐためにやることは酒場での「依頼」だ
依頼を受ける→材料を集める→錬金術で作る→依頼を報告する→レシピを買う
これを繰り返す作業感がこれぞアトリエ!を感じることができる
ターン制RPG
魔物との戦いは昔懐かしターン性RPGとなっている
主人公のマリーは最初かなり非力なので仲間やアイテムに頼って戦う
演出面に関してはかなりパワーアップしており必殺技は見応えがある
倍速機能もありサクサク進めることも可能
追加要素や改善点
キャラデザ、グラフィックの向上
オリジナル版のキャラデザも良いがリメイク版も素晴らしい!
個人的に立ち絵を喋らせる形式の方が好きなので一新され表情が豊かになった会話シーンは見ていて楽しい
表情もかなり多く困り顔や笑顔がかわいい
3Dモデリングも表情が豊かでかわいい
時間無制限モード
元々は「5年の期間」という期限付きなのだが時間無制限モードを実装、時間に追われずのんびりと錬金術に冒険、マップ探索を気軽に行えるようになった
マルチエンディングとなっている本作は条件を満たすために時間が足りなくなるということもしばしばあるのでのんびりと着実に好みのエンディングを目指せるという点でも素晴らしい
注意してほしいことは時間無制限モードでは発生しないイベントも存在するということだ
マップ探索
オリジナル版では行き先を指定する形式だったがリメイク版ではマップ探索が可能となりザールブルグの街並みを一望できるようになった
採取地でもマップ探索できるようになっており採取モーションも追加されている
悪かった点
オリジナルに忠実過ぎたリメイク
先程記した原作へのリスペクトのこだわりの強さと同時に忠実過ぎるが故の不満点もある
キャラデザ、3Dモデリング、UI等見た目の変更は多く見られて良いのだが中身がほとんど変わっていないという点は気になった
ボリューム不足
上記したがオリジナルを忠実に再現しているからか変更点が少ない
・アイテム・武器防具の種類
・行ける採取地の場所
・敵キャラの種類
・年間行事等のイベント
・ボイス
・エンディングの種類
等
追加を期待した要素が全くと言っていいほど増えてなかった
追加されていた仲間イベントも本当に僅か程度であり
マリーのアトリエを一度やったことがある人は目新しさをそこまで感じられないだろう
周回プレイ前提のゲーム性となっているのもあり一周約6時間、リメイク作品としても昨今のフルプライスのゲームと比べるとボリューム不足だと感じた
時限イベントと確率イベント
オリジナル版でもあったのだが時限イベントと確率イベントが多すぎるのと温情がない
時限イベントは「4年目8月1日~8月31日の間にある仲間を連れてある場所へ行く」のような年単位で固定されているものもあり
それを過ぎると無期限モードだろうともう一周しないと見れない
イベントが見れないだけならまだしもある仲間の離脱イベントで「離脱2日後30日以内にイベントが起こる」というものがありそれを知らずに30日以上の調合や冒険に出るとイベントフラグが折られ二度と仲間に復帰できなくなる
原作忠実再現なのは良いのだが苦い思いまで再現するのはやめて欲しい
総評
良くも悪くも原作に超忠実な作品
しかしリメイクと言うよりはリニューアル(?)といった感じ
私自身15年以上前にプレイしたのでノスタルジーを感じながらプレイできたが、同時に目新しさはなかった
オリジナル版をプレイしたことのない人にはおすすめできる
アトリエシリーズの原点を味わってほしい
一周プレイ時間:約6時間
評価:B